ベテランから若手まで京表具師70名が所属する京都表具協同組合は、臨済宗大本山 南禅寺 刷毛塚前(京都市左京区福地町)にて、第61回刷毛供養会を執り行います。
我々表具師にとって、なくてはならない一番大事な道具「刷毛」。刷毛は、日々使うことによって毛先が徐々に磨耗していく消耗品ですが、毛の部分はタヌキやムジナ、ヤギなど動物の毛でできており、これらの動物の恩恵により「表具」という生業、すなわち我々の生活が成り立っているといっても過言ではありません。
使い切って役目を終えた道具としての「刷毛」に感謝し、「動物」たちの霊をなぐさめ、現在でも受け継がれている表具の技を伝授いただいた先達への敬意をこめて、当組合では昭和32年から毎年8月1日に「刷毛供養会」を執り行っております。
ご家庭や会社に、使わなくなった刷毛・筆はありませんか?
今年61回目を迎える「刷毛供養会」には、組合関係者だけでなく、一般の皆さまもご参会頂くことが可能です。その際、役目を終えた刷毛をお持ち頂ければ、焚き上げて供養いたします。表具師が使う刷毛は、糊を塗るものや裏打ち(紙や裂地の裏面を和紙で補強する)の際に撫でたりするものになりますが、表具業界以外の業種、そして一般家庭においても使えなくなった刷毛・筆などが眠っているのではないかと考え、表具業界以外の方のものも受け付けいたしております。ここ数年は絵画に携わっておられる方が絵筆をお持ちになるなど、業界外の皆さまにもご参列頂いております。
当日お持ちいただければ供養いたします。
供養したいものがあれば、当日受付までお持ちください。ただし、供養させていただくのは動物の毛でできているものに限り、ナイロンやプラスチック製のものはお受けできません。
境内を通過する琵琶湖疏水の水路閣や涼しげな木々の緑をご覧いただきながら先人から後進へと受け継がれていく「刷毛供養会」へぜひ足をお運びください。(参列無料)
第61回刷毛供養会
- 日時
- 平成30年8月1日(水)10時より10時30分
(受付9時30分開始) - 場所
- 大本山南禅寺境内刷毛塚前(南禅院北側)
(小雨決行 強雨の場合の法要は南禅院にて(刷毛の焚き上げは中止))
会場案内図
※会場は南禅寺内の水路閣近くにある刷毛塚でございます。